舩木翔平
Shohei Funaki
八王子市由木地域の農業が身近にある暮らし
現在、八王子市由木地域は、多摩ニュータウンの一部で、マンションや住宅が立ち並ぶいわゆるベッドタウンです。元々、農業や酪農が盛んであったこの地域が多摩ニュータウン開発によって様変わりしました。しかし、その開発の中、由木地域の酪農家が中心となり、開発反対活動が始まりました。全てを住宅地にするのではなく、農業や酪農、里山を残し、新しく移り住んでくる住民とお互いに共存出来るような町づくりを提唱しました。その後、4ヘクタールの農地や酪農施設は守られ、多摩ニュータウン開発は、終わりました。2012年からその残された農地で新たに活動を始めたのが株式会社FIOです。FIOで様々なイベントや企画行い、多くの人たちがこの地に集まるようになった活動をご紹介します。
02 街にヤギ
この堀之内で畑を借り、農業を始めるにあたり土地所有者の鈴木亨さんの繋がりで障害者福祉と出会うことになった。鈴木亨さんは、障害者福祉事業所の立ち上げを行ったり、事業所に自分の土地を提供したりと積極的に障害者福祉に対して貢献している。今まで、障害者福祉に全く接点がなかった私は、障害者との接し方や会話など、何をどうしたら良いか不安であった。けれども、普段から人と接するのと何も変わらず、意外と早く馴染めた。
鈴木亨さんは、里山を半永久的に保全していくために、福祉という分野に視点をおき、里山や農業の新しい担い手として携わって欲しいという思いから活動を始めた。そして昨年、FIOメンバーと鈴木亨さんが共に、「全ての人が隔たりなく交流できる環境を作り出す事」を目的に「NPO法人YUGI」を立ち上げた。これは、今まで鈴木亨さんが活動してきた事を繋ぎ合わせ、関わる各団体や地域の繋がりをより近いものにしていくためにでもある。みな同じ目線で交流し、繋がりを作っていくのは、とても難しい事だが、その為にお互いの存在を認識し合い、認め合えるようになる事が必要だと思っている。その一つとして開催したイベントが「牧場マルシェ」である。今年の1月に初めて開催し、その後、5月と9月に開催した。普段、何も無いただの原っぱに突如いくつものテントが立ち並び、食べ物や野菜などを売り始め、ヤギたちが現れる。その光景は、一見そこで何が始まったのか地域住民の方々は、不思議に思っただろう。今まで、この場所ではイベントのようなものは一切行っていなかったので、なおさらである。
このイベントのねらいは2つあり、1つ目は地域の住民同士の接点を作ること。2つ目は、この地域にある障害者福祉事業所の認知度を上げることだ。2つ目がとても重要であり、難しい課題でもある。日常生活を過ごす上で地域の方々が障害者との関わりをもつ事は、ほとんどないのが現状である。それが日常の生活になっている。多くの住民にとって「障害者はどんな人達なのか?」「どんな障害があるのか?」「事業所では、どんな仕事をしているのか?」知らないことで、それが不安に繋がる場合もある。これらを払拭するために、当たり前のようにイベントの一員として活躍している場面を作っていきたいと思っている。

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